下 和弘 展 思い出す器~個展にむけて⑤

 

今日も暑いですが、たち花の前にあるスーパーマーケットの中は、冷蔵庫のように冷たく冷やされていて、あれではゆっくり買い物もできないくらい。ですが、食べ物が痛まないように、と用心なんでしょうね。原始人に戻るわけにはいかないけれど、暑いから冷房が生まれ、どんどん便利になっているにはいるけれど、時々、その便利さが前ばかりを向いて出発点の目的を忘れてしまっているような・・・

 

今朝、ジュースを飲んだガラスのコップを洗っていて、

ふと、そのコップをプレゼントしてくれた人のことを思い出しました。

東京を離れて故郷に帰ったその人は、今頃どうしているだろう?

どんな仕事をしているのだろう?

東京ではあんなにおしゃれをしていたけれど、今もおしゃれを楽しんでいるのだろうか。

そして、そもそも別れにこのコップを私に選んでくれたのは、なぜだろう?

・・・

などなど、頭の中にその人のこと、その人がいる風景、その人の今、が、ふわ~と浮かんできました。

思い出の品は、それ自体をきっかけにして、記憶や思考の世界をしばしお散歩させてくれます。

 

下和弘さんのうつわは、自分で欲しくなるのはもちろんですが、

誰かに贈って、驚いたり、喜んだりしている場面が思い浮かぶかもしれません。

 

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*仕事場で毎日使っているこのカップが、下さんとの出会いのカップ。

 

お誕生日や結婚記念日、還暦祝いに退職祝・・・お祝いごとはいろいろありますね。

ささやかな気持ち、という贈り物もあるし、

ふだんのお礼の気持ちに少し奮発して、

大切に使ってもらえそうな器を贈るのはいかがでしょう。

下さんの器をおすすめします(笑)

 

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・・・というのは、下さんのうつわを買って持ってみての実感です。

もらったら嬉しいし、使えば使うほど飽きることがありません。

 

下さんは、うつわを作っている意識があまりないのではないか?と思います。

もちろん使ってみると使った時の使い勝手、手に持った感触や重さ、熱さ、

そこにものがのったり入った時の見え方など、細やかな作り手の気配りがあるのです。

 

ただ、そういったうつわの諸条件を満たした上で、

それを超えて表現され伝わってくるものが「歓び」かなぁと感じます。

 

歓びって、人それぞれ違うけれど歓びを呼び覚ます何かとでもいいましょうか。

だから使っていても飽きることがないのではないかと。

 

そして、それは言ってみればアートなので、

アートとして「ビックリ!!」をこちらに与えてくれつつ、

「これを表現したいので、このように作りました」という作為ルートが見えません。

そこがなんとも自由。

 

だから、絵を見るのと同じように見て楽しみ、使って楽しみ、

そして、時々、これを買った時のことをふと思い出したりします。

 

・・・下さん、今頃、汗をかきかき、無心で制作していらっしゃることでしょう。

 

 

下 和弘 個展 ~色絵百景~

2018年7月27日(金)~8月4日(土)

会期中無休 11時~19時(最終日17時まで)

 

*初日17時から作家を囲んでささやかなオープニングパーティーをいたします。

どなたでもぜひ、お気軽にご参加ください。